2007年4月22日日曜日

Ansco MemoとAlpha

 二つ並んだ黒いもののうち、右側は1927年にアメリカで発売されたAnsco Memoというカメラ。35ミリフィルムのハーフサイズで、どちらかというと手動で一コマずつ送る映画カメラのようなデザインだ。左は、今はなきコニカミノルタのαSweetDigital。いわゆるAPS-CサイズのCCDを使っているのだが、このサイズはハーフサイズのフィルム面の大きさと近い。従って、これらの2台はほぼ同じサイズの感光面を持っていることになる。左は28ミリレンズがつけてあり、右のもだいたい30ミリぐらいの焦点距離のレンズがついているようで、これらの2台で撮影すると、よく似た画面になる。単なる偶然といえばそれまでだが、およそ80年の時間を隔てた2台の画像キャプチャ装置が、ここに出会って同じような絵を出力している様子が何となく微笑ましい。
はまぐりとほたては鍋でめぐりあい (三笑亭可楽の落語のまくらより)


左:Ansco Memoで撮影。
右:αSweetDigitalで撮影。



カメラの雰囲気が気に入ったので、eBayで取説を探した。これがまた、いい感じ。

2007年4月16日月曜日

静かな上高地


ちょっと時間と天気が中途半端だったので、もう雪の消えた上高地を散歩してみた。釜トンネル入り口からのトンネル歩きがスタートだ。一般車は通れないがときどき関係者の車が通り過ぎる中を延々と歩く。昔の岩壁がゴツゴツした真っ暗なトンネルほどではないが、ところどころに薄暗い照明のともった人気のないトンネルを歩くのはあまり気味のいいものではない。やっとの思いで外に出ても曇りがちで寒い。しかし、しだいしだいに晴れ間が多くなり、白い頂上も見え始めてくると気分も変わる。大正池、帝国ホテルと経て、1時間半ほどで到着した河童橋からは、図のような立体感ある焼岳や雪崩の跡だらけの岳沢の迫力ある姿が眺められる。本当に静かだ。いつもはバスやタクシーに乗って、ときどきすれ違いのために待たされたりしながら、あまり感慨もなく通り過ぎるところだが、思いがけず、楽しく歩くことができた。

2007年4月13日金曜日

芝浦の焼肉屋


品川といえば新幹線の駅もできて高いビルがニョキニョキとそびえておりますが、駅の東側は食肉市場があったりします。そういえば昔、実験材料の豚の脳を買いに行ったことがありました。そんな関係でこのあたりには焼き肉屋が多いのですが、その一軒に連れて行ってもらいました。ハラミ、ホルモンなど堪能いたしました。時の流れに取り残されたような、、というと何かさびしいですが、昔のこのあたりの風情を思わせるような店構えでした。隣にあるのは川かと思いましたが、今地図で見ると、もうほとんど海なのか。

2007年4月9日月曜日

乗鞍散策


スキーアイゼンの取り付け部分をブンリンで修理してもらった。ついでに乗鞍高原をスキーで散策。もうスキー場は営業していないので、静かな高原を楽しめる。休暇村から東大ヒュッテ経由でゲレンデトップへ。このあたりのおだやかな樹林帯はツアー初心者にも安心して楽しめるところだ。乗鞍の一番上のかもしかゲレンデはもう林道の除雪が進んでいて分断されている。朝はたいへん良い天気だったが、このところの週末の天気のパターンで、だんだん曇ってきて、ついには雪もちらつきだした。休暇村の温泉は、謝恩サービスとかで4月27日まで100円。お得です。

2007年4月5日木曜日

孤独のグルメ


開田のロッヂの本棚で発見したご本。何ともおもしろい。原作の久住氏の細かいことにクドクド拘泥する様子と、谷口ジローの絵がなんかミスマッチのような、マッチしているような。出先でひとりでメシを食うときに、この店もイマイチ、あの店も入りにくいと、ウロウロしてしまう人は身につまされます。文庫本は現行商品だが、谷口氏の絵を大きな本で見たくて、つい高い中古をamazonのユーズドで買ってしまった。同じコンビの「散歩もの」はシミジミしていて、これもまた秀作。
久住昌之 原作 谷口ジロー 作画 扶桑社

氷の御嶽


4月はじめの木曽の御嶽さん。地元の古老の話によると、今年は雪はすくないが温度が低いためにカリカリとのこと。ちょうど、スキーアイゼン(SK'ALP製)を入手したので、これを使って行けるところまで、という気持ちで登りだした。朝のうちは気持ちよく晴れていたが、みるみる暗雲が押し寄せてきた。前日もゲレンデで大雨に降られたので、山頂にガスがかかったら撤退だなと思う。怪しげな雲が次々と去来するが、意外に天気はもってくれた。しかし、情報通り雪面は堅い。が、さすがにスキーアイゼン。快適に登れる。ついつい主稜線直下までそのまま登ってしまうが、北風に吹きさらされている主稜線は、完全に氷の固まりと化していて、スキーアイゼンでは全く歯が立たない。やはり切り替え時を見極めるのが使い方の基本だと思い知る。このSK'ALPのスキーアイゼンは、スキー板に直接取り付けるタイプだが、歯が雪面に食い込まない状態で使うと、体重がスキーアイゼンの取り付け金具にすべてかかってしまう。全体重+蹴り込みの力が3本のビスにかかるのだから、やはり無理で、片方がはずれてしまった。ちょっと考えれば当たり前のことだが、やってみないとわからなかった。お恥ずかしい。テレマークでのスキーアイゼンは昔からなかなか決定版がないのだが、そもそもスキーアイゼンが必要な領域と、テレマークとが矛盾するようにも思う。現在では、G3 Ascentのものがメカ的には最良のように思うが、重いのが気になる。SK'ALPのを太いビスで付けなおして、しばらく試行錯誤してみよう。(後日、ブンリンで埋め込みビスを使って修理してもらった。板が軽量の8611Summitなので構造的に弱いせいもありそうだ。)