2016年1月12日火曜日

上越国境のWinter Wonderland(3)

苗場は混雑がひどそうだし、さて最終日はどうしようかと、地図とWebであれこれ研究した結果、なんだか面白そうな上越国際スキー場が帰り道にあるのでそこに決定。低い丘陵地に作ったスキー場で、水平方向にやたら広がっている。地形図やコース図を見ても、どうなっているのかよくわからない。石打の少し先からトンネルを抜けて当間(あてま)ゲレンデの駐車場からスタートする。

第1リフトに乗って上がっていっても次のリフトが見えない。なだらかな丘陵が続くばかり。終点から矢印に従って下がっていった所から始まる第2リフトは、やはりゆるゆる登る。第3リフトは、なんと、連絡リフトになっていて、小尾根を越えてどんどん下がっていく(左図)。遠くに見えてきたのがどうやら第4高速リフトのトップらしい。やっとスキー場らしくなってきたと一安心。
第4リフトの山頂駅はなかなか洒落たレストハウスになっている。お茶でもと思ったけど、人はおらず自販機のみなのがちょっとさみしい。今日は雪のちらつく曇り空で遠望は効かないが、晴れていれば巻機山や八海山、米山などが見えるとのこと。東北のひなびたスキー場を思わせる雰囲気だ。第4リフト下のレストハウスは営業していて賑わっていた。
他のエリアへも行けるらしいので、連絡リフト(左図)で移動する。連絡リフトは、向こうから乗ってきた人とすれ違うのでこのような見慣れない光景となる。
南側のゲレンデを降りるにつれて雪不足となり、林道コースをえんえんと滑ったりしながらやっとグリーンプラザホテル前にたどり着いた。白馬コルチナでお馴染みのデザインの建物群。さっきの当間の建物もこの共通デザインだったのだ。このスキー場の食堂ではなぜか富士宮焼きそばが注文を聞いて作るようになっている。コテさばきはなかなか良かったが900円はちょっと高い。

5時間券でたっぷり楽しんで帰路についた。結局3日とも、スキー滑降というよりも水平移動を楽しんだ形だ。飯山の道の駅(花の駅)から眺める戸狩スキー場と手前の田んぼのコントラストが、小雪の今年を象徴する景色だった。

上越国境のWinter Wonderland(2)

2日目はいよいよ苗場。ここでも苗場、田代、神楽と三つのエリアが繋がっているので、共通券でかぐらのリフトトップと和田小屋を目指す。
苗場のトップは筍山だが少雪で山頂へのリフトはまだ動いていないのは残念。「苗場スキー場」だけど山頂に上がらないと苗場山が見えないのである。フラットで硬すぎない大斜面ゲレンデ(そういう名前なのです)を堪能し、まだ小石も散らばる連絡路をどんどん下って隣の田代エリアに向かう「ドラゴンドラ」に乗る。全長5.5kmで20分かかるという長大なゴンドラ。

これは帰りのゴンドラからの眺めだが尾根や谷をいくつも越えて延々とほぼ水平移動していく(正確には400mほど上がるのだが印象は横移動)。
ドラゴンドラ - Spherical Image - RICOH THETA

途中、ぐんと下がって川のすぐ上を通る。こんな眺めがあるゴンドラはかなり珍しい。紅葉シーズンにも観光用に動かしているそうだ。


田代エリアからは苗場山が見える。右が神楽峰、左がテーブル状の苗場山の端っこ。夏は神楽峰を経てこの険しい尾根をたどるのがポピュラーコースだが、僕らは昨秋に裏側の秋山郷から登った。人は少ないが登山道がほぼ全面ぬかるみなのは参った。

神楽エリアの和田小屋でソースカツ丼とけんちんうどんの定食Aで飽食した後、リフトトップに上がる。知らなかったが最上部のリフトは12:00で営業終了だそうで、運良くぎりぎり間に合った。ここから神楽峰に登るのがポピュラールートなので、遅い時間から山に上がらないように、ということなのだろう。少し柵の外にでてパノラマ撮影。ダム湖は田代湖。その右手一帯の低い丘が田代エリア、背後の白いのが平標山。その右端の黒い山が苗場エリアトップの筍山。たいへん遠いところを無理矢理つなげていることが良く分かる。

かなりリフト待ちが出てきた田代エリアを横切ってドラゴンドラで苗場エリアに戻るとこっちはさらにたいへんな混雑。ゲレンデもあちこちで枯れ草が露出してかなり悲惨になっていた。ほんとに今年は少雪だ。

上越国境のWinter Wonderland(1)

中部地方からはなかなか行く機会のない上越国境エリアだが、一昨年秋に大源太山、八海山、谷川岳、昨年秋に巻機山、苗場山に登ってかなり土地勘ができたので今回はスキー場巡りを試みる。どこも初めて行くスキー場ばかりだ。メインはバブルの聖地、苗場だが、前後に別エリアを選んだ。 愛知からは長野・飯山を通って十日町の手前で一山越えて湯沢を経由するルートとなる。一昨年秋、印象に残った湯沢高原の166人乗りロープウェイに乗るところから始めることにした(ロープウェイ駅のすぐ下にある1日500円の町営駐車場を利用)。あまり予習をしなかったので、リフト券売場で初めて三山共通券(湯沢、GALA、石打丸山)があることを知り、小さな湯沢で一日は持て余しそうなので迷わず共通券を選択。
湯沢ロープウェイ - Spherical Image - RICOH THETA

ロープウェイの中でTHETA撮影。ゴンドラというより部屋が動いていく感じだ。スキー場はやはり小規模で、雪がようやく降ってまともに滑れるようになったばかりらしい。BGMに演歌が流れているところが鄙びている。3本ほど滑って早速GALAへの水平移動ロープウェイに乗る。ロープウェイは2つとも20分間隔の運行。こっちは普通のロープウェイ。 (画面をマウスで動かすとあちこち見回せる。+、−で拡大縮小。 左の「THETA」をクリックすると更に大きいウインドウが開く。)

のどかな湯沢と違ってGALAは結構混雑している。ボトムでは妙に人が溜まって見えたが、立ち止まっている人が多いのでそう見えるだけで、滑ってる人は普通に流れていたのでリフト待ちも大したことなし。新幹線駅からいきなりゴンドラで上がるとここに着くのだから、気持ちの切り替えに少し時間がかかるのかも。

石打丸山へは普通にリフトで連絡。ここまで来てやっと普通のスキー場に来た気がした。オーストリアからトニー・ザイラーやルディ・マット、フランツ・ホピヒラー教授らが来てデモをした歴史が語られていた(名前はコース名として永久に残ると書いてあるが、現在はホピヒラーコースしかないみたいだ)。由緒あるスキー場はコースレイアウトも無理がなくいいものだ。
Post from RICOH THETA. - Spherical Image - RICOH THETA

石打丸山の大丸山ゲレンデ沿いのリフトから。下界の眺めが湯沢エリアらしい。雲がかかった山は飯士山。
また、GALAを横切って湯沢に戻り、下山コースは開いていないのでお座敷ロープウェイで下界に戻った。