2008年12月4日木曜日

TAJの保険

長らくTAJ会員のメリットとして宣伝していた団体保険が、今年度はリニューアルしています。いろいろ見直してもらったそうで、年間5千円からとお安くなったのですが、保障の対象となる山行スタイルに制限があるので要注意です。このような保険では、ふつう、ハイキングが対象のものと、山岳登攀が対象のものとが、はっきり分かれています。前者は基本的に雪のない登山道を歩く人用のもので、後者は岩や雪の山岳部的「登山」の世界が対象です。何か事故があったときに救助や捜索にかかる費用を保障する項目は、前者では「救援者費用」、後者では「遭難捜索費用」と表現されます。で、TAJの保険ではこれが「救援者費用」となっています。どうも、掛け金からみても、今年からのTAJの保険は、ハイキング用保険がベースになっているように思えます。チラシには、アイゼン・ピッケル等を使う場合でもスキーが目的ならカバーするというように書いてありますが、構造的に無理があるように思えますし、このブログで紹介しているような山行はカバーしてくれそうにないので、私は別の保険を探すことにしました。よほど整備されたポピュラーなツアーコースをたどるようなツアーでないと、カバーされるのは難しいように思います。ちなみに参考にしたのは、これとかこれです。

2008年12月2日火曜日

今年最後の立山

今年はおきまりの勤労感謝連休に行けなかったので、月末ぎりぎりに行ってみた。アルペンルートは11月末までの営業。今年は雪が早く、既に富山側からは室堂にたどり着けなくなっていた。パッとしない天気予報だったが、土曜日朝は快晴。文字通り雲一つない。稜線は雪煙があがっているが、それほど風も強くない。見渡す山々はもう真っ白で、昨日までの風で雪の表面は美しい風紋を見せている。まずは室堂山を登ってカルデラ展望台から槍穂を遠望し、国見山との間の谷を一滑り。深くはないが快適なパウダー。僕たちのような細板派にはちょうど良い。ラッセルも足首程度なので距離もかせげる。室堂に戻って今度は山崎カールをめざす。
一ノ越からトラバースする人も多いが、あまり気にせず、室堂山荘から直線的にアプローチ。一旦くだるが、たいしたことはない。まっさらの雪面にまっすぐなトレースを刻みながら、誰も入っていない山塊に切り込んでいくのは格別だ。カールの中では、稜線を去来する雲にディフューズされた光が、真っ白な雪の平面を照らして幻想的。雷鳥沢までの下りは結構長く、雪質が悪いときには疲れることも多いが、今回は最後まで快適だった。
最後の仕上げで別山乗越方面の尾根に適当にとりつくが、まるで「時間切れ」というふうに、さっきまでの快晴から一転して曇り空となったので、1/3ほどのところで切り上げて最後の滑降を楽しんだ。調子に乗ってあちこち駆け回ったため、さすがにシーズン初めは体が慣れていないので、その後筋肉痛に悩まされてしまったが、天の恵みというべき素晴らしい一日だった。

2008年10月1日水曜日

初雪の立山

立山へのアクセスはアルペンルートが一般的だが、歩いて往復するとそのスケールがもっとよくわかるのではないかと考えた。富山側の称名の滝から大日平に上がって、大日岳、奥大日岳を経由して室堂に入り、帰りは弥陀ヶ原をゆるゆると歩いて、八郎坂を駆け下りて称名滝に戻るという周回コースだ。先日、鍬崎山に登って、弥陀ヶ原やカルデラの様子を面白く眺めた。そのときに、大日平と弥陀ヶ原は、称名川の深い谷で切り分けられているけれど、本来ひとつながりの平面なのだなぁと思った。そんな様子が現地ではどのように見えるか、楽しみだった。
雨の予報の金曜日となったが、なんとか大日平山荘まで入れば、翌日からは天気も回復して縦走できるだろうという見通しだったが、立山ICを降りて走っていく途中に現れた表示盤には、「大雨のため称名道路通行止め」。雨の中を1時間余りも車道を歩いていく気にもならず、計画を変更してバスで室堂まで上がることにした。余った時間に、立山カルデラ砂防博物館で砂防事業のいろいろを勉強する。「鳶崩れ」など断片的には聞いていたが全体像がよくわかった。
予報天気図では、低気圧が通過した後、冬型っぽい気圧配置になりそうだったので、少しは雪がちらつくかなと思っていたが、翌朝は、あたり一面銀世界となっていて驚く。あまりしっかりした装備はないが、ともかく雷鳥坂を登って別山乗越へ。スキーでは何度も上り下りする斜面だが、考えてみると登山道を歩くのは初めてだった。こんなところに道がついていたのか、などと感心しながら歩く。途中は少し汗ばむぐらいだったが、稜線に近づくと冷たい風が吹き始め、剣御前小屋に飛び込んでホットコーヒーを注文する。あまりの寒さに立山縦走は却下して別山往復にとどめることにした。降りたての冷たい雪は乾いていて滑ることはなく、そういう不安はあまりないが、なにせMontrailの軽い靴なのでかなり場違いだった。雷鳥坂を下る頃には景色から白い色がずいぶん少なくなってしまった。ほんのひとときだったが、また雪の季節がくるなと、楽しい気分を味わわせてもらった。
最終日は大日の連山を眺めながら弥陀ヶ原まで歩く。予定では秋晴れの気持ちよい日になるはずだったが、どんよりとして寒い風が吹く日となった。弥陀ヶ原の広さや、一ノ谷のけわしさを楽しみながら、松尾峠の展望台でカルデラを眺めたらもう満足してしまって、あとはバスで下山した。大日平山荘がすぐそこに見えているのが面白かった。