2012年3月22日木曜日

飯縄山クラシックツアー

白山書房の青い表紙の『山スキールート図集2』の巻頭図版で紹介されているのがこのコース。先日伊藤さんたちが行ったのをブログで見たり、フジケンの記事が岳人に載ったりしていたのに刺激されて、初めて行ってみた。
 前日に霧と小雨の中を戸隠中社の宿に着いたときには、「このところこんな調子で...」と言われてちょっとがっくりだったが、丹念に神社参りをしたおかげか、翌朝は久しぶりの晴天となった。リフトで瑪瑙山頂上に上がったときは、まだ飯縄方面は雲に覆われていて、初めてのコースで、しかも下りスタートだけに、やや緊張したが、コルから登り出す頃には視界すっきりとなった。夜に少し降ったので、前日までのトレースがきれいに覆われ、新鮮な気持ちでルートファインディングを楽しむことができた。
 山頂直下はやや急傾斜で樹林も濃く、雪面も堅いのでスキーアイゼンを装着。年末につけておいたブンリン式の初使用だ(幅90mm、フィンなし)。これまで使っていた「半月板」式と比べると、取り付け金具周辺の雪を完全に落とさないと取付けられないのがややわずらわしい。ここ(←)まで来れば、もう穏やかな山頂の一角。丁度、登山の人達が南登山道から上がってきたのと同時に山頂到着。長野盆地方面は雲があってすっきりとは見渡せない。神社のあるもう一つの山頂からの稜線が意外にラッセルが深くて苦労したとのこと。僕らが先にスキーで通ってれば少しは楽だったでしょうにね。シールのまま稜線を辿る。
 滑り出しはやや高度感のあるオープンバーン。しかし、雪がわるい。風と低温でハードバーンになっているところと、ねっとりした新雪のミックス。行く手に見える洗濯板状の尾根は、どうこなすのかと思いながら下ったが、左側面をうまくトラバースすることができた。北アルプス方面は雲に覆われているので、一種、箱庭のような風景を楽しみながら、やぶっぽい尾根を下りていく。
 1750mあたりで笠山方面の尾根に入りかけるがGPSを見て右に軌道修正。やぶが濃いめで見通しがあまり効かない。1431m地点に小さな社と鳥居がある。このあたりからは←こんな感じの樹林の中をまっすぐ下りていくが、相変わらずの悪雪で苦労する。昨日までのシュプールが凍り付いてひっかかる。安全策をとって1200mの林道まで尾根を辿り、林道沿いに中社ゲレンデに戻り、リフト2本を乗り継いで怪無山にあがってスタート地点に滑り込んだ。
 ゲレンデからは、戸隠や高妻山、その背景に北アルプス連峰、北には火打や妙高まで美しく眺められ、景色の良いスキー場だと思った。このあと、県道36、国道406で鬼無里経由で白馬のせんじゅに行ったら、マニアックですねぇと言われた。ふつうはオリンピック道路に出るのだそうだ。