今季初めて行くようになった富士見パノラマ(通称ふじぱら)だが、今まであまり良い天気に出くわしたことがなかった。今回は「これぞふじぱら」と言わんばかりの好天に恵まれたので、このチャンスを活かして有名な入笠山の大パノラマを味わおうと、しばしスキー場を後にした。ゴンドラ駅から板をかついで夏の遊歩道を少し登り、スキーをはいて樹林帯を下ると入笠湿原(今は雪の原)。ここでシールを貼ってしばらく林道を歩くと写真の「お花畑」(今は白い坂)に出る。ここは昔のスキー場と書いてあるページもあった。入笠湿原とお花畑をシカから保護するためにネットで囲ってあるのだが(地図)、これがスキーで歩いていると時々邪魔になる。
上の坂を登って樹林帯(一部急斜面)をジグザグ登ると入笠山山頂。見事な展望だ。左は諏訪湖越しに、後立山連峰。左端に剱岳も見える。ただこの剱岳、双眼鏡で見ると双耳峰に見えて、変だなぁと思ったが、帰ってカシミールでチェックすると、針ノ木岳と重なって見えているのだった。面白い。当然、その左には槍穂、乗鞍、御岳が控えている。
反対側には北八ツから南八ツの大パノラマ。手前の左の山の建物がゴンドラの山頂駅だ。ここまでは1時間半ほどの行程。山頂は結構賑わっている。ほとんどがスノーシューの人たちでスキーは他にいたかな?「ここでスキーするんですか」と不思議がられたぐらい。確かに樹林あり、時に急斜面ありで、特にこの日はバリバリの悪雪で、スキーに向いたところとは言い難かったが、入笠山に行く人とゲレンデで遊んでいる人が、全く別々という現状も変と言えば変。あと多かったのが犬を連れた人たち。犬を乗せられるゴンドラがそう多くないのかな。防寒スーツを着せた大型の犬たちに雪原を走らせていた。
今回は、初めてツアーモード付きビンディングのG3 targa ascentを使ってみた。ちょっと重いのがつらいが、ツアーモードでのシール登高は、TLTでの登りに近い感じで足を動かせる。本来カカトが自由に上がるはずのテレマークビンディングに、より複雑な機構を導入することに心理的抵抗があって使わずに来たが、TLTで味わったもっと自由な足の動きと、テレマークでの滑りを両立させるにはやむを得ないかというところ。geckoのシールという、糊を使わずにシリコン樹脂の粘着力で貼り付けるという新製品もあわせて使ってみたが、今のところ効能書き通りに扱いやすい。汚れたらジャブジャブ洗えばいいそうだが、それでリカバーできなくなったら、今までのシールみたいに糊を塗り替えることは出来なさそうなので、そこが弱点なのかなと今の段階では予想している。でも最近は板ごとに形が違っているので、板に合わせてシールも新調することが多いので、それほど長く使えなくてもいいのかなとも。