2013年10月16日水曜日

馬場島から大猫山

体育の日の連休といえば人出が多い。山小屋はたいてい混み合う。どこなら空いてるか脳内サーチをしたところ、答えは「馬場島荘」だった。車で行けるところだから山小屋とはちょっと違うが、雰囲気はしっかり山小屋だ。富山の人は日帰りできるしキャンプ場も併設されてるので、たいてい空いてる。2,3日前に電話したら、案の定いいですよーという返事だった。ここをベースの日帰り登山は、赤谷山、猫又山が有名だが、ブナクラ谷の登りがちょっと大変そうなので、少しは楽そうな大猫山に登ることにした。

登山口への林道は馬場島を出てすぐに車通行止めなので、5時半に馬場島荘から歩いて出発。登山口は、工事で荷物用モノレールを設置したあおりで、出だしに変なトラバースが入ったり、レールが邪魔になったりで歩きにくかった。元からある登山道を妨害しないように工事をしてもらいたいものだ。
出だしからずっと急登が続く。このように太い樹々と岩を伝って、これで熊が出てきたらパンダ山だぁとかぼやきながらガシガシ登る。ときどき太い杉が鎮座している。背後に奥大日岳、大日岳が朝日に赤く染まって見え始める。
二つ目の鞍部(1530m)から見た剱岳。時間がたつにつれ、剱岳に日が当たる角度が変わり、色々の表情を楽しむことができた。ここではまだシルエット。もう少し右には室堂乗越の向こうに浄土山が顔をのぞかせていた。
標高1850mの大猫平辺りでは草紅葉がきれいだった。向こうに見える一段を登ると頂上稜線だ。大猫平は池塘が点在して絵になるところだ。しかし水がたまるということは、道は泥まみれということになる。靴を汚さずに歩くのはなかなか難しい。ゴム長で登る人は事情通、ということになる。

剱岳の西面に日が当たり出して雪渓が見え始める。雲をまとった姿が美しい。
少し登ったところから大猫平を振り返る。草木の様々な色合いの取り合わせが見事だ。ダケカバのアクセントもなかなかのもの。背景の稜線、真ん中あたりが大日岳、左端が奥大日岳。
チングルマの紅葉。渋い色合いのグラデーション。
頂上稜線に登り着き、右手に一登りしたところの小ピークが大猫山らしい(標識を見つけられなかった)。そのままだらだらと稜線をたどって行って、二重稜線っぽくなっている辺りまで行ってみた。白い岩と赤いチングルマが、日本庭園風の取り合わせになっている。
推定山頂のピークに戻って、稜線を振り返る。背景の山は真ん中が猫又山、左端が釜谷山だ。その続きにある毛勝山は釜谷山の陰になってここからは見えない。これらの三つの山が毛勝三山だ。
大猫平から少し下がったあたりから。十分に日が当たり、この日一番の美しい姿となった。山頂はうっすらと雪をまとっている。稜線の左手のU字型のくぼみが「三の窓」だ。裏側にあたる「三の窓雪渓」をスキーで登り詰めてここにたどり着いたことがある。同行のM石さんはここから手前のガケにしか見えないところを滑り降り、見送った僕らは三の窓雪渓滑って戻ったのだった。そういう思い出が景色をいきいきと彩ってくれる。登山口まで降りるころには、かなり足はガタガタだったが、大きな満足感と共に馬場島までの道を戻った。
(後日記録)