2015年10月25日日曜日

全天球カメラ Ricoh THETA S

輝かしい1日でした。今日はあれこれTHETA Sのトライアル。一番気に入ったのがこれ(蓼科のバラクラのハロウィンデコレーションの真ん中にミニ三脚に載せたTHETAを置いた)。被写体を外から平面的に捉えるのではなく、カメラが被写体に埋没するという感覚が新鮮で、工夫の楽しさがある。逆に遠景には弱いので、広い景色のパノラマなんかはiPhoneで撮った方がずっといい。
下の画面をマウスで動かすとあちこち見回せる。+、−で拡大縮小。
左の「THETA」をクリックすると更に大きいウインドウが開く。
Spherical Image - RICOH THETA

2015年7月21日火曜日

離島の離島、多良間島

宮古島にいったものの、結局ずっと荒れ模様の天候で、雨はそれほど降られなかったんですが、風が強くてあまり泳がずじまいでした。で、多良間島日帰り観光してきました。
飛行機からの多良間島。みごとに平べったい。
琉球エアーコミューターのデハビランド機、定員39名。初めて乗りました。座席がちょうどプロペラの真横で、窓のすぐ外でブンブン回りだすと、あまりいい気分ではなかった。軽い機体のせいか加速減速が急だなぁ。
出たとこ勝負なので、とにかく町までバスにのり、運転手さんにレンタカー屋まで行って、と頼んでおろされたところが豊見城商店という何でも屋さんの前。おばさんが、今日はハーリーで誰も居ないので、といいながらややたどたどしく対応してくれる。軽は返ってきたばかりなので掃除しないといけないけど、普通車はすぐ乗れるというのでそれに。書類にはポロボックスと書いてあったので、まさかVWポロはないよね、と思ったら、おばちゃんがブイブイ走らせてきたのがこのプロボックス。営業車じゃなくて、これがレンタカー。返却は空港に置いておく、ガソリンスタンドは今日は休みなので見繕いでお金を入れておいて、という離島ムード満点。
噂のハーリー。近くの海で子供達がラッコみたいにくるくる潜ったり泳いだりして遊んでいたのが元気そうでよかった。
ここまで来ると、かなり熱帯気分で、本土じゃ温室に入っているようなのが、その辺の森に生えている。
民俗学習館を訪ねてみました。受付のお姉さんは、「ウチのレンタカーですね。」豊見城さんでした。情緒ある生活道具たち。ブラヤッカンとパイトゥリ、いいです。
本番は9月20日過ぎの八月踊りだそうで、ビデオをちょっと見ましたが面白そうでした。 多良間の言葉は発音が独特だそうで、地図の地名にも「リ゜」とか「ィ゜」とかの字が使ってあって、聞いてみたかった。沖縄県の黒糖生産の40%は多良間島だそうです。これで宮古諸島は全部行きました。

2015年7月9日木曜日

コケの世界

先日、栂池自然園に行く途中で寄った「せんじゅ」で、『この間、自然園の近くで観察会をやったときに、こんなのを見たんですけど花でしょうか?』と聞かれてよくわからず、場所を聞いて行って(ゴンドラとロープウェイの間を横に入った自然観察道)見つけて撮ったのが左。薄っぺらい感じが普通の植物ではないなと思ったらやはりコケ(チョウチンゴケの仲間らしい)だった。花のように見えるのは「雄花盤(ゆうかばん)」と呼ばれ、雄株の先端にあって、黒いところが精子を作っているところ。コケの中でもこの種のように蘚類(せんるい)と呼ばれるものは、茎葉体(けいようたい)といって茎と葉のような形態を示すが、葉はふつうの植物と違って細胞が1層だけなので、このように透明感がある。

これは翌日に蓮華温泉の近くで撮ったものだが、よく見ると何ヶ所かに「雄花盤」が見える(真ん中は黒くないが)。精子が雨水を伝って雌株に行って受精すると、そこから細い柄が伸びて先端に胞子嚢(コケでは朔(さく)という)ができる(写真左)。柄や朔の形が種に独特で見分けるポイントになる。雄株、雌株は1倍体(n)で、柄と朔は2倍体(2n)、減数分裂してできる胞子は1倍体で、発芽すると原糸体を経て雄株、雌株となる。これも上のと近い種らしい。
職場の駐車場からの道端の木についていたのが左のサヤゴケ。大雨の直後なので朔の中にも水が入っているように見える。ほとんど胞子が飛び出した後らしく、底に少し緑色に見えるのが残った胞子か。
乾いてから撮るとこのように反り返って口を大きく開いていた。朔の先端のオレンジ色のところは朔歯(さくし)と呼ばれるギザギザの突起の列になっていて、朔歯の形態も観察のポイント。
横からダンゴムシがのそのそやって来た。これぐらいの小さなスケールの世界。
買った本:ときめくコケ図鑑:「ことりっぷ」調の可愛い本ですが、しっかり書いてあるし、写真はキノコで有名な伊沢正名さん撮影できれい。学名にふりがながついているのは良い。



2015年3月9日月曜日

やっと鉢山

2008年に芳ヶ平の帰りに横手山から鉢山に行こうとしたが時間が足りなくて果たせなかったことがあった(ブログ)。その時、稜線の上り返しが多いのでウロコ板がいいんじゃないかと思ったのだが、7年たってやっとStingerを買ったので、一の瀬での「てれまくり」参加の翌日に再訪した。先週、伊藤さん一行が行った記録も参考にさせてもらった(伊藤さんまっちゃん
雨っぽい雪が降る中を横手山山頂までリフトで上がると結構冷えたので、まずはパン屋に入ってロシアンティーで暖まる。入り口の除雪をしていた店の人曰く、今日は暖かいねぇ、志賀らしくない雪だ。確かに妙高っぽい湿雪だが、前日までのクラストをうまく覆ってくれた。
2050mの鞍部からゲレンデを離れて尾根を登る。ゲレンデを滑ってきてそのままスタスタ登り出せるのがウロコ板の妙味だなぁと感激。前回は東側をトラバースしたが、新雪が深かったこともあって疲れるばかりで楽しくなかった。こういう景色の中をジグザグを交えながら登ったり滑ったり。昨日のトレースが1本あるだけで静かなツアーだ。

草津峠あたりから鉢山の外輪山への登りは傾斜があるのでシールを貼る。針葉樹とダケカバが交じった疎林で、滑りに使っても良さそう。振り返ると横手山、と言いたいところだが、今日はガスっぽくて遠くは見えない。





シールを外して旧火口に滑りこむ。と言ってもせいぜい標高差30mぐらいの下りだ。しかし、初めての場所で見通しの効かない針葉樹林の中を滑っていくのはわくわくするものがある。前方に白いところが見えたと思ったら、夏は池になっている旧火口に降り着いた。直径50mぐらいか。空が青空だともっときれいかもしれないが、今日の静謐さもわるくない。

ウロコ板の気軽さでぐるっと一周。先週は北八ツの雨池を一周したが、こっちはずっと小さい。あまり面白くないかもしれないけど、一周する前のパノラマVR(Flash使用)はココ


ウロコのまま北へ外輪山を登り返し、四十八池方面に滑りこむ。1950mの鞍部辺りまでは疎林の緩斜面だが、そこからはやや樹林が濃くなったので、谷状のところを滑って雪に埋もれた夏の東屋に出た。四十八池の向こうに見える志賀山、裏志賀山もソコソコ疎林で滑れそう。ここからはほぼ夏道をたどって渋池経由で旧前山ゲレンデに出た。この辺りも傾斜が緩く、少しながら上り下りもあるのでウロコ板でないとちょっとつらいかも。

写真の丘(=前山)から熊の湯スキー場を見下ろしてみる。懐かしい眺めだ。リフト一本の小さなスキー場だったが、連絡路としても足慣らし用にも便利だった。旧初級ゲレンデ(写真の前山の向こうを右へ回りこんで、写真の右端から左下へ向かうなだらかなスロープ)を滑って硯川の駐車場に戻った。横手山レストハウスの雲上ラーメンを、昔ながらのゲレ食らしい雰囲気とともに賞味した。


ウロコ板は気軽に登り返せるので、初めてのところでもあまり先行きを気にせずに良さそうなところを滑っていける。これはTLTとちょうど反対だ(ブログ)。といっても、滑りが楽しくなければ本末転倒だが、78 stingerはふつうの板と遜色なく滑りも楽しめる(ただし圧雪ゲレンデに出てしまうとかなり違和感があるので、ゲレンデで試乗しただけではその良さがよくわからないかもしれない)。ツアーの最後に長い平坦部があったり、少しだけど登り返しがあり、でもシールを貼るほどでもないと思ってがんばってしまうと結構疲れるものだが、そういうコースにはウロコ板は重宝だろう。野伏ヶ岳(和田山牧場の横断)とか、乗鞍の鳥居尾根なんかはいいんじゃないかと思っている。

2015年2月24日火曜日

横手山からのパノラマ

1) 横手山山頂から北を望む(御嶽〜北アルプス〜妙高〜岩菅山)
(VRパノラマ→ココ








2) 1)の左側(富士山〜浅間山〜湯の丸山)









3) 1)の右側(岩菅山〜苗場山〜平ガ岳)












4) 3)の右側(佐武流山〜燧ヶ岳〜皇海山)

2015年2月16日月曜日

ウロコな週末

京都クロカンという老舗のヒールフリースキークラブがあって、私達もその会員なので毎月会報が送られて来て、いろんな活動報告や編集部の近況を楽しく拝見している。最近の会報で「芦生原生林クロカン」という例会の予告を見つけ、昔なじみのFさんがコースガイドなので久しぶりにお顔を拝見しがてら、クロカン道具の状態チェックをしようと参加させてもらった。例会は日曜日なので、土曜は行き掛けにどこかの山で今季購入した幅広ウロコ板78 Stinger XCDの使い初めをすることにしたので、ウロコウロコの週末となった。


イロイロ迷って、朝現地でもウロウロして、結局土曜日は伊吹山に登った。昔はスキー場だったが、今は麓の上野から歩いて登るしかない。山頂近くは急斜面で雪崩のリスクも高そうなので、元スキー場トップを目標とする。1合目(元スキー場の下端)までの登山道は、前日までの雪で覆われ、なんとかシール登高ができた。ただし薄い雪のすぐ下は岩だらけなので滑って降りるのは無理。曇り時々晴れ間、時々吹雪も残る天候で、ひたすら登山道に沿って登り、3合目の閉鎖中のトイレ舎の前で風を避けて休憩。寒く、ガスも濃いのでここまでとする。
旧ゲレンデは積雪50cmぐらいか。草ぼうぼうの寂し目の景色だが滑るのに支障はない。2合目あたりから下の景色が見え出す。冬は田んぼが白いので人家や森とのコントラストがきれいだ。ウロコ板とはいえ、滑りはたいへんスムーズ。違和感なく滑れる。元ゲレンデの配置はよくわからないが、滑りすぎても登り返せばいいというウロコの強みのおかげで、気楽にライン取りできる。
1合目の上のゲレンデではこんなシュプールを残すことができた。ここまで下ると日差しもあって、暑い暑い。1合目からは普通には板を担いで登山道を下るところだが、ウロコ板の利点を活かして自動車用の林道を下ってみる。ほとんど水平の区間が多くだいぶ距離も長いが、物珍しさもあって楽しく下った。
下りついたところが旧ゴンドラ駅。写真は駅の少し下のゲートだが、西武カラーの墓標といったたたずまいが涙を誘う。ゴンドラはスキー場閉鎖後も2010年夏季までは登山用に営業していたので、まだそう古びてはいない。

近江八幡で一泊して、翌朝、琵琶湖の西岸から山中に分け入った集合場所の朽木生杉(くつきおいすぎ)に向かう。今日のコースは1999年にFさんが始めた定番コースらしい(京都クロカンHPの第一回の記録)。集合時刻ごろには雨がざーざー降ったりして先が思いやられたが、何とか雨も小止みになり、11時に道具もスキー経験もいろいろの十数名で林道を地蔵峠に向かって出発。

林道だから歩くだけと思いきや、写真のように林道上が渓流のようになっているところもある。雪が積もっていても地面では水の流れが止まってはいないので、路上を水が流れているところでは雪が積もらずにこういう風になるらしい。山体まで凍りつく信州の高い山とは大違いで、場所によっては結構リスキー。林道以外を歩くときも水流による落とし穴がちょくちょくあるようで、慣れていないとコース取りが難しいようだ。
途中、雪に埋もれた東屋を使って昼食。小雨ながら雨も続いていたので屋根のあるのがありがたい。ここで引き返すという声もあったが、まだ早いのでもう少し登る。細く尖ったクロカンスキーのトップが、くるぶしぐらいの深さの雪に刺さるようにすっすっと前に出る様子が楽しい。
京大が管理する芦生研究林の入り口となっている地蔵峠が見えるところまで来て本日は登り終了(最後のジグザグのちょっと手前)。地蔵峠を背景に古典的な集合写真を撮影。下りも、渓谷状のところの通過では多少難儀もあったが、3時には出発点の除雪終点に帰り着いた。Fさん夫妻の味わいは相変わらずだったし、京都クロカンの老舗の雰囲気を堪能した一日だった。リーダーのOさんに感謝します。
同じウロコ板とはいえ、テレマーク用の板(左)とクロカンツーリングの板(右)とでは、幅もベント(反り)もずいぶん違う。(クロカン用には、実際はムースで借りた少し寸法の違う板Merrell Kodiak Kineticという板を使った)

2015年1月9日金曜日

三河の山中 鳥川の山ちょっと歩き

前夜、東京方面から新東名で戻ってきたが、最後に30km渋滞の表示があったので浜松いなさICで降りて地道で帰った。途中、判断に迷って山越えをひとつスキップしたポイントを復習するために、昨日の道を逆にたどって鳥川(とっかわ)あたりまで車を走らせた。岡崎市街から東へ山間を走り、くらがり渓谷まで半分ぐらい行ったところで南に折れたあたりが鳥川。岡崎市ホタル学校なんてのもあるホタルの里。その先の峠を越えると豊川だ。

ハイキングコース案内図
峠近くの新東名の工事現場の手前で道端にハイキングコースの案内図があったので、天気も良し、少し歩いてみた。















歩いたのは上の地図の中央部分(反時計回り)。スタート直後の道の左手の尾根をほとんど削り取る形で新東名が通っている。iPhoneのアプリ「FieldAccess」を使って取ったGPS記録が左図。ポイントごとに写真を撮って一緒に表示したり標高グラフが出たり、いろいろ便利だ。いつもはGARMINのEdge705という本来は自転車用の小型充電式のGPSを持ち歩いて記録を取り、帰ってからカシミール3DというWindowsソフトで整理しているが、今後はこれも併用してみよう。FieldAccessで取った記録もGPXファイルで書き出せば、カシミールでまとめて保存しておける。










このあたりの山は植林の手入れが大変行き届いている。Good Wood Job。見ていて気持ちがいい。



愛宕山辺りから、峠の向こうに三河湾が見え始める。京ヶ峰山頂近くには、木を切って展望スペースが作られている。写真はここからの眺めで、豊川の河口あたりが見えている。切り開きはかなり広く、地元の小学生が登ってきて賑やかに騒いでいる様子が想像されて微笑ましい。京ヶ峰から南に下る道は落ち葉の積もった急坂なので、あまりお勧めはできない。登り用にした方が快適だ。

最後に工事中の新東名をくぐってスタート地点に戻るが、ちょっと土手を登って新東名を見物(新東名工事現場のパノラマVR)。最初に登った道は、パノラマで道路の向こう側左手に見えている裸地の法面の上端のすぐ向こうを通っている。当初は今年度末開通と言われていたのが来年度末に延期になった。利用者としては早く開通してほしいが、改めて見直すと、この静かな山間の村の風情が、日夜を問わず轟々と流れ続ける車の列の騒音で、永久に失われることになるかと思うと、複雑な気分だ。昨秋に見た、湯沢の町の景観が新幹線の高架路線によって大きく損なわれた様子を連想した。新幹線は通っていない時間は静かだが、高速道路は絶え間がない。