中央アルプスの千畳敷周辺は、バスとロープウェイで標高2600mのカール地形のまっただ中に入ってしまうと言う、お得なエリアである。立山の山崎カールの入り口がちょうどそれぐらいの標高なので、下界からロープウェイで山崎カールに立ってしまう、みたいなものかな。今回は取材をかねてということで、撮影陣やらライダーやら僕らみたいに賑わかし係やらで総勢7名となった。また、天気がすばらしかった。ちょうど土日だけ無風快晴。標高のせいか気温は高からず低からずで、雪も絶妙の滑り頃。前述のようにアプローチの良い場所(しかも通年営業)なんだけど、地形がやや急峻なせいか、それほどバックカントリースキーヤーは多くないように思う。ホテル千畳敷としてもこの節はその辺をアピールしたいようで、ホームページにもロープトウを使った「スキー場」以外に、ルンゼ滑りのコース図なども載せておられる。今回は撮影メインということで近いところを繰り返し滑ったが、その良さを再認識した(20年近く前にGWに日帰りした以来だったので)。図は伊那前岳(2万5千図の「伊那前岳」の西の2911mを地元では伊那前岳と呼ぶらしい)の北斜面を駒飼ノ池まで一筆書きでおりたもの。たいへんダイナミックである。
また伊那前岳に登り返して、今度はスタンダードに南斜面を千畳敷めがけて滑る。日は西に傾いて、山々の山腹に落ちる影が美しい。撮影の都合で2回に分けて滑ったので、斜面の途中で待っているちんふる氏(上図)。写真でもわかるように30度以上の斜面なのでその場にいる身としてはかなり急斜面。ま、その結果このような動画になるのだから、がまんのし甲斐はありました。ちんふる&シェム組の太板高速大半径滑りは迫力あります。絵になる。
滑り終えてホテル近くに戻って振り返った伊那前岳が左図。ほとんど僕たちのグループのシュプールだと思います。良く遊ばせてもらいました。翌朝は極楽平に登って、伊奈川源流部(いわゆる西千畳敷)を楽しんだ。スピードパラも登場して、山ふところに抱かれて、したい遊びをしつくしたという感じでした。Powder Guideさま、お世話になりました。(09.5.14記入)