2009年7月22日水曜日

雨の上高地と晴れの西穂高

 海の日の3連休、どうにも天気予報がぱっとしないが、上高地に入っておけば何かとやり方はあるだろうと、徳沢園に向かう。沢渡では日差しがあったが、上高地から奥に向かうにつれてだんだん雨が強くなってくる。雨の山もきれいなものだと、この時点ではまだ楽観的。かなり久しぶりに訪れた徳沢園は、だいぶ上等の宿になっていた。上高地の宿を移動した感じ。これまでなら上高地どまりだった人に、もう少し奥まで来て泊まっては如何?と呼びかけるという路線らしい。乾燥室が強力で濡れそぼった雨具がすぐ乾くのはありがたい。写真のような窓のあるラウンジが最近完成。洒落た雰囲気の中でビールを飲む。風呂は女風呂の方がかなり湯船が広いようだ。女性客優遇。料理たいへんおいしい。
 翌朝も雨はふりやまずますますゴウゴウと降っている。もう少しましなら涸沢に上がって待機して穂高にでもと思っていたが、やる気をなくして撤収。上高地の案内所のオジサンに電話であたってもらって、宿を確保。天気のわるさにキャンセルが出ているのだろう。気をとりなおして、宿の傘をさして梓川右岸の木道を歩いて見る。あちこち水浸しで靴の耐水試験の如し。幸い新品のゴアテックスだったので、さわやかに歩いて明神に至り(昨日も立ち寄ったが)、嘉門次小屋のイワナを食す。あいかわらず囲炉裏の炭火でカラリと焼いたここの岩魚はうまい。もうまったく観光客。次の日晴れたら西穂小屋に上がってと思っていたが、雨は止まず。一旦下界に撤収す。逃げ足は速いのだ。
 漸く晴れたので、西穂ロープウェイで上がって、西穂高岳まで日帰りを目指す。このロープウェイは、始発が8時半とのんびりしている。8月になると少しは早くなるようだが、西穂小屋の営業戦略との兼ね合いがあるのかと邪推したり。独標までは一般登山ルート、その先はアドバンストコースと言われているが、独標の少し手前で岩々の道になり、その先に進むためのくだりも岩登り風で、うまくセレクションがかかるようになっている。小さなピークが続く稜線をたどって西穂山頂に到着し、ここ数日の鬱憤を晴らす。写真は焼岳、乗鞍方面。ますます岩だらけになる奥穂への稜線も迫力的。去年は上高地からの焼岳、今年はロープウェイで西穂と、代表的コースをやっと辿ることができたが、どちらもたいへん内容濃く良いコースだった。(8月21日記載)