2019年11月8日金曜日

倶留尊山

名張の南に「室生火山群」とか「曽爾(そに)の山」というエリアがあり、火山特有の景観が面白いので近畿のハイカーに人気がある。倶留尊山(くろそやま)はその代表格。大阪住まいの高校生だった46年前の年末に、Nくん、Hくんに付き合ってもらって雪を踏みながら登った思い出がある。11月初めに登ってみた。

山の南にお亀池という湿地があり、一帯はススキの草原になっていて、すぐ近くまで車でアクセスできる。昔に比べるとずいぶんススキが減ったそうで、復活の試みもいろいろされているとか。
お亀池から亀山峠に向かって登る。向こうに見えるのが国見山・住塚山と屏風岩。これも火山だ。亀山峠は東海自然歩道が通っていて、ここまでぐらいが軽いハイキング。
峠から稜線を北上すると二本ボソというピークで、そこで入山料を取られる。二本ボソから見た倶留尊山。倶留尊山まではわりとアップダウンがある。山頂からは遠く大台ケ原がうっすら望まれた。周りには、大洞山(おおぼらやま)や三峰山(みうねやま)などの昔登った懐かしい山々。
倶留尊山東麓を回る周回コースを取ることにして、山頂からそのまま北に縦走を続けて西浦峠に向かう。途中、少し寄り道して三ツ岩で倶留尊山を眺める。東側は崖になっていて、お亀池あたりののどかな景色と一味違う。46年前は北麓から登りだして、西浦峠から山頂に向かったと思っていたが、記録を読み返すと道を間違えて直接倶留尊山に向かう尾根をたどっていた。従ってこの景色は初見のはずだが何故か見覚えがあって不思議。
西浦峠から東に降りて太郎生(たろお)の集落の上手をたどる。池の平高原というらしい。倶留尊山東面とススキが良い取り合わせ。左端の四角い小さなピークが二本ボソ。
東海自然歩道の石畳道をたどって亀山峠に登り返す。峠は、老若男女で賑わっている。稜線付近に小さく煙が上がっていたり、近くに焦げ跡があるのは、この日行われた草焼き(ヤッキリ焼き)のため。これもススキの復活のための試みの一つだそうだ。駐車場にもどると駐車待ちの車の列がまだ長く続いていたので驚いたが、どうも夕日に映えるススキというのが観光ポイントらしく、駐車場は夕方が一番混むのだそうだ。


この機会に昔のフィルムをスキャンしたのでいくつか貼っておく。キャノネットにネオパンSS。これは倶留尊山頂。当時はほとんど木がなく見晴らしが素晴らしい。
これは確か二本ボソの一角の岩場。高度感があって、自分でも気に入った一枚だった。
その岩場の脇から下を見下ろしたところ。まさに断崖絶壁だったが、今回はこんな場所があることに気づかなかった。
亀山峠あたりはあまりかわらないが、稜線の左(東)側の木が今ではずっとよく育っている。