2008年12月2日火曜日

今年最後の立山

今年はおきまりの勤労感謝連休に行けなかったので、月末ぎりぎりに行ってみた。アルペンルートは11月末までの営業。今年は雪が早く、既に富山側からは室堂にたどり着けなくなっていた。パッとしない天気予報だったが、土曜日朝は快晴。文字通り雲一つない。稜線は雪煙があがっているが、それほど風も強くない。見渡す山々はもう真っ白で、昨日までの風で雪の表面は美しい風紋を見せている。まずは室堂山を登ってカルデラ展望台から槍穂を遠望し、国見山との間の谷を一滑り。深くはないが快適なパウダー。僕たちのような細板派にはちょうど良い。ラッセルも足首程度なので距離もかせげる。室堂に戻って今度は山崎カールをめざす。
一ノ越からトラバースする人も多いが、あまり気にせず、室堂山荘から直線的にアプローチ。一旦くだるが、たいしたことはない。まっさらの雪面にまっすぐなトレースを刻みながら、誰も入っていない山塊に切り込んでいくのは格別だ。カールの中では、稜線を去来する雲にディフューズされた光が、真っ白な雪の平面を照らして幻想的。雷鳥沢までの下りは結構長く、雪質が悪いときには疲れることも多いが、今回は最後まで快適だった。
最後の仕上げで別山乗越方面の尾根に適当にとりつくが、まるで「時間切れ」というふうに、さっきまでの快晴から一転して曇り空となったので、1/3ほどのところで切り上げて最後の滑降を楽しんだ。調子に乗ってあちこち駆け回ったため、さすがにシーズン初めは体が慣れていないので、その後筋肉痛に悩まされてしまったが、天の恵みというべき素晴らしい一日だった。