開田高原からの御嶽登山道は長いことで有名なので、小屋泊まりでと思っていたが、紅葉の季節でもあり週末は混みそうなので日帰りでトライ。上天気さんでおにぎりを作っておいてもらい、静かなホールで朝食を済ませる。車で登山口に向かい、6時に歩き始める。まだ薄暗い。よく駐車場として使われる小広場の入口に溝が掘ってあって車で入れないので、営林署の小屋前の小スペース(5,6台置けるぐらい)に置かせてもらう。鬱蒼とした針葉樹林の中の苔むした道は静まりかえり、まじめに熊鈴をならしながら、ややこわごわ登る。あちこちに木道というかハシゴが置いてあり、この木が良く滑る。しばらくして細い尾根に上がる。しかしこの森の深さはすごい。貴重な自然だ。
7合目の崩壊した避難小屋に着いてもまだ森の中。標高差でやっと半分を過ぎたぐらいだ。途中、合目表示があるが、6合目までが異常に長いのであせらないこと。黄色く色づいたダケカバ帯を抜けてハイマツ帯に出ると、漸くあたりの展望が良くなる。ナナカマドの紅葉も美しい。9合目あたりで稜線が近く見え始めるが、これもなかなか近づかない。最後に大きく左にトラバースして三の池のほとりに出た。ここが開田道の「頂上」だがせっかくなのでもう少し登る。
池を反時計回りして五の池小屋に行き、前回気に入った濃いコーヒーをいただく。開田道は貸し切りだったが、ここまで来ると結構な賑わい。今回は上り下りが長いので、まっすぐ帰る。三の池越しに見る中央・南アルプスがきれいだ。富士山ものぞいていた。稜線に出るまでは暑いぐらいだったが、北風が強く山頂部はかなり寒い。風のないときは鏡のような三の池も、波立っている。
下りになると、もやも晴れて、景色がすっきりと眺められ、紅葉の色も引き立ってくる。写真の左手のダケカバの多い谷を登山道が通っている。写真の左上の森の一部に畝状にもりあがっているところが、登山道のある細い尾根だ。その先の尾根の末端を降りたところが登山口。遠い。中央の少し右の裸地がロープウェイスキー場、その上の尾根上の建物がロープウェイ終点だ。登りでは暗い印象だった下部の針葉樹林も、陽がさして風が通るとなかなか気持ちが良い。細い尾根の上はなかなか快適だった。木道が滑るのは下りの方がこわかった。2時過ぎに登山口帰着。結果的には濁河のときと同じ時間割だった。
Camera: Panasonic DMC-FX01 (3:4) and Sigma DP2 (2:3)