2010年3月11日木曜日

テレマクターンは、ケゾクテキです

 黒姫での初ツアー(前項目参照)の前の年に、同じく黒姫でテレマークスキーの講習を受けた。講師は、アメリカのコロラド州にあるAspenから来たNed Ryersonという人で、当時熱心にテレマーク講習を行っていた野尻湖畔のサンデープランニング(吉原校長)が招待して特別講習会を開いてくれた。なかなか印象的な講習会で、講師がほとんど日本語がしゃべれない。言うことは決まっていて、1)手ヲ前ニ、2)ネコゼ、3)テレマクターンハ、レゾクテキ、ケゾクテキデス、ぐらいしかない。最後のは連続的、継続的つまりcontinuousということで、前後に足を開いたいわゆるテレマーク姿勢にガチッとはまり込むのではなく、常に動き続けろということ。当時は、前後の開きはどれぐらいがいいとか、荷重のバランスはどれぐらいだとかの議論がさかんだったが、そういうことはとりあえず気にせずに、体の動きが大事というのはかなり革新的だった。今振り返っても、この3つのルールは正しいし、別にテレマークに限らず、スキー一般の原則だと思う。講習会の前に、吉原さんとニセコに行ってきたそうで、ネコゼとニセコをときどき言い間違えるのがおかしかった。講習が終わると、それじゃ、と言って吉原さんと二人でコブ斜面をさーっと降りて行ってしまうのをうらやましく見送ったものだ。黒姫のゲレンデを滑りながらそんなことを思い出していた。